2021年刊。 李 雁南 著 / 定価(本体2,000円+消費税)/ 四六版上製/256頁/ ISBN978-4-8420-8015-4
◆プロレタリア作家の中国体験文学と中国題材文学の原点◆
治安維持法により日本を追われ、中国へ逃亡したプロレタリア作家の中国体験を考察したうえで、作家の描いた中国像を解読し、社会性と階級性をキーワードに、プロレタリア作家の中国体験文学と中国題材文学の原点を解明する。新進気鋭の日本文学研究者である筆者(中国華南師範大学教授)による、中国人から見た日本のプロレタリア作家の中国像。
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主要目次 序 章 近代日本文学における中国人像 近代日本文学における中国人像/近代日本文学における中国像についての先行研究/本書の論点 第一章 平林たい子と中国 平林たい子の満州体験と初期文学/植民地の他者・無産階級の同士/無視された中国人/闘争に目覚めた労働者/おわりに 第二章 里村欣三と中国 プロレタリア兄弟で薄気味悪い異国人/革命の先輩で無知無謀な民衆/植民対策で敵対する他者/戦乱を生き抜く卑劣者で救済すべき相手/おわりに 第三章 黒島伝治と中国 黒島伝治の中国取材旅行と「中国もの」/『済南』における中国人像/『武装せる市街』における中国人像/『前哨』における日本兵と中国兵/おわりに 第四章 中西伊之助と中国 中西伊之助の満州体験と「中国もの」/『軍閥』における搾取構造/おわりに 第五章 林房雄と中国 「廃都」北京/「東亜の象徴」上海/「理想国家」満州/「失われた都」南京/おわりに 終 章 プロレタリア・インターナショナリズム/帝国主義/反戦意識/大東亜主義 解説 広岡守穂 |