オランダ社会への統合と「クルド人問題」 ――クルド組織と第2世代の活動を中心に

2020年刊。 寺本めぐ美 著/ 定価(本体5,000円+消費税)/ A5判上製/256頁/ ISBN978-4-8420-6595-3

◆在外クルド人の国境を越えた政治活動◆
 オランダに居住し、トルコに背景を持つクルド系住民が、トルコでのクルド人の独立や連邦制を要求する政治活動を、国境を越えてどのように展開してきたのか。またその背景を国際関係学的な視点から実証的に明らかにする。


書籍


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主要目次

序 章 オランダ在住クルド系住民による国境を越えた政治活動
  受け入れ国の統合政策と、送り出し国の歴史・政治的展開の中で/先行研究の検討/本書の方法と構成
第1章 「クルド人問題」の展開
  トルコにおける差別・抑圧の歴史的経緯/西ヨーロッパに拡大する「クルド人問題」/ほか
第2章 オランダにおける1980年代以降の移民政策展開
  1980年代の移民政策における多文化主義/1990年代以降の移民政策の変容/地方自治体で継続する多文化主義に基づく公的支援/ほか
第3章 オランダ社会への統合をめぐって――クルド組織の活動
  FED−KOMの活動/KOMKARの活動/ほか
第4章 統合と「クルド・ナショナリズム」への共感――クルド系住民第2世代の活動
  統合政策とクルド系住民第2世代/「クルド・ナショナリズム」とクルド系住民第2世代/ほか
第5章 クルド政党から距離を置く組織・第2世代の活動
  クルド組織間の連携/イスラーム組織に参加するクルド系住民第2世代の活動/ヨーロッパ諸国の政治的・歴史的責任を問う/ほか
終 章 西ヨーロッパにおける「クルド人問題」の展開
  オランダ社会への統合と「クルド・ナショナリズム」/オランダ社会に根ざした「クルド人問題」という視点/今後の研究課題