憲法の硬性と軟性

2003年刊。 A.パーチェ 著 井口文男 訳/定価(本体2,000円+消費税)/ 四六判並製/200頁/ ISBN 4-8420-1048-7/978-4-8420-1048-9

母国イタリア・ファシズムの悲しい歴史を見すえ,歴史のパースペクティヴから成文憲法の定義を追究した 著者の研究の成果。硬性憲法の根拠をその成文性に見出し,改正規定に着目する通説を批判。立憲主義の精神を 信奉する人の心を,国境を越えてとらえる問題作!


書籍


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主要目次
日本語版への序文
第1章 硬性憲法の根拠という問題、およびアルベルト憲章の性質が硬性かという問題、そして本書で達する結論
第2章 二つの問題の相互関連性
第3章 ブライスと軟性憲法・硬性憲法の区別
第4章 1814年と1830年のフランス憲章:トクヴィル、ブライス、ダイシーそしてシュミット
第5章 アルベルト憲章の運用:軟性憲法としての確認か、それとも硬性憲法の変容か
第6章 「最高の権威」としての憲法制定権力という虚偽の問題/成文憲法の最高性の正当化と脱正当化:モールとラーパント
第7章 人民主権という民主的原理を前提とする憲法の性質は硬性である 批判 1834年、1837年、1845年そして1876年のスペイン憲法が軟性であるという奇妙な議論
第8章 小括そして(暫定的な)結論:19世紀の諸憲法の規範力;最高性は硬性と同義である;成文という形式が硬性憲法の十分な理由である(詳論);改正の可能性を規定していない硬性憲法は政治的には軟性である;憲法の硬性と司法審査
王国憲章
訳者あとがき